手術時期
猫:5~6ヶ月齢前後、犬:5~6ヶ月齢前後
犬歯の抜けかわりが終わる時期が最適期。(上記の月齢以降でも手術は可能です)
メリット(目的)
- 望まれない妊娠を避ける。
- 性ホルモンに関連した問題行動の抑制
- 発情徴候(出血・鳴き声)
- 性ホルモンに関連した病気の予防
- 子宮蓄膿症、卵巣腫瘍
- 乳腺腫瘍:犬では50%の確率で悪性の乳腺癌と言われています。
犬では避妊手術により乳腺腫瘍がかなりの確率で抑えられます。
初回発情前の手術で99.5%、1回発情後は92%、2回発情後は74%まで減らせると言われています。
猫の乳腺腫瘍は80%以上が悪性の乳腺癌と言われています。
猫における乳腺腫瘍の99%は避妊手術をしていない猫で発生しており6ヶ月齢までの手術で91%、
12ヶ月齢までの手術で86%減らせるといわれています。
小川動物病院では、手術の際に使用された縫合糸が原因でおきる、
縫合糸肉芽腫(縫合糸反応性肉芽腫)を防ぐため、
糸を使用せずに手術ができる「GEN10」を導入しています。
縫合糸肉芽腫(縫合糸反応性肉芽腫)とは
手術の際に使用された縫合糸が原因でおきる肉芽腫のことを言います。
どのような素材の縫合糸を使用しても体にとっては異物であるため、
異物に対する組織の反応で起こってしまうのです。
この組織反応が過度に生じることで肉芽組織ができてしまったものを、
縫合糸(反応性)肉芽腫と呼んでいます。
縫合糸肉芽腫の原因となる糸として「外科用の絹糸」が筆頭にあげられます。
当然糸は滅菌状態で使用されますが、非吸収性のため何年たっても生体内に残存する特性があり、
これが組織反応を惹起していると考えられています。
今まで小川動物病院では「単線合成吸収糸(PDS MAXON 等いわゆる溶ける糸)」を使用してきました。
しかし、理想としては体内にできるだけ異物である糸を残さない手術(無結紮手術)をするべきであろうと考えた結果、
「GEN10」の導入となりました。
エンシールシステムを用いることで、体内に残す糸を最小限にでき、
また手術時間も短縮できることから、動物の負担を減らすことができます。
これから避妊・去勢手術をお考えの飼い主さんは、当院にご相談ください。